深谷灸2024.09.14

深谷伊三郎先生に四谷の呉竹学園で鍼灸・按摩・指圧マッサージの学生の時、特別課外授業で『名家灸選』の講義を受けました。

少穴治療と竹筒を用いた「灸熱緩和法」の施灸実技を見せていただきました。

こうするとさほど熱くなく、灸の施術ができます。

竹筒状のもので灸点全体を圧迫してしまいますと、熱痛過敏な人でもさほど熱を感じず快くすえることができます。

深谷式灸熱緩和法　と呼称しておりました。

殊に幼児に施灸するときには、充分に親御さんの期待にこたえることができます。

施灸法

• 極上の艾（もぐさ）を使います。熱感が柔らかく浸透するためです。
• お灸の大きさは半米粒大か糸状灸。
• 竹筒を使うと、取穴点を圧迫するとき指圧のような快い感じを与えます。
• 取穴部に硬結があり、うっ血状にあるときは竹筒の内径の大きさに丸く真紅の痕跡が現れます。これは取穴の確かさと施灸の効果を確認することができます。この真紅の痕跡は日を追って青紫色から黄色へと変化して消えていきます。
• 痕跡が消えるまで灸効は持続しています。※灸効とは治療効果のこと。

バレエ・リユウ症候群の治療法

頚椎損傷したことにより、後頭部に痛みあり、頸を左右に廻すとめまいがする。
耳鳴り、聴力低下、眼の障害が起こる（眼科医で異常なし）。
声がかすれて出にくい、顔半分に鈍痛がある、半分の上肢にも鈍痛がある。
頚椎の高さの神経支配に一致しないさまざまな症状が出てくる。
神経領域に従わずに動脈流域分布にしたがって出てくる症状。
治療は自律神経調整のため灸熱刺激で皮膚感覚を通じて、筋肉・血管・神経に影響を与えて症状を消失させるものと考えられる。

治療穴は、肩中兪・肩外兪・肩貞・三焦兪・腎兪・気海兪・大腸兪。

その他の病名と治療法（原因、症候は省略）